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「阪神ファンのファン」
2014.09.01


先日、大阪に行ってきた。

高校の修学旅行で京都に行ったときに

友達と抜け出して行った以来二回目。


一番の目的は、大学時代の友達と飲むこと。

そしてもうひとつ…


生まれて初めて

「甲子園球場で阪神戦を観る」こと。


別に阪神タイガースのファンではないし

普段は地元北海道の「日ハム」の結果位しか気にしてないけど

一度観てみたかった「甲子園球場で阪神戦」。


− 甲子園球場 −


まず球場に入る際に

持参した缶ビールをカップに移してくれるサービスに感動。


「死ねコラ!エルナンデス!」

阪神ファンの野次の汚さは期待通り。


だが、ひとつ

思ってた以上に甲子園球場は「席」と「席」の間隔が狭かった。


体を少し動かせば、隣の人とぶつかってしまう程。

試合よりも、後ろの人の足が背中に当たるのが気になり

また、自分の足が前の人に当たることも然り。

なかなか窮屈に観戦してた。

「う、動けん。。。」



だが、阪神に得点が入った瞬間…

『ウォーーーーーー!』

『ヨッシャーーーーッ!』

『セキモトーーーーッ!』

うなりを上げる歓声と共に、観客は総立ち!

俺は、前の席の知らないおっちゃんとハグ!

満面の笑みでハグ!

そして後ろの兄ちゃんと強めのハイタッチ!


さっきまで、どこかよそよそしかった観客席が

みんな笑顔でハイタッチ&ハグ!

その瞬間から観客席に一体感が生まれ、応援もヒートアップ。

「足が当たる」なんて、小っちゃい事なんて全く気にならなくなった。


それから六甲おろしも歌い、風船を飛ばし、ビールもたくさん飲んで

初の甲子園は大満足でした。

また観に行こうと思います。

阪神ファンを。






「あら?」
2011.02.11



前回の日記が…

え〜と…

あら?

年末?しかも一昨年だ…。

ここまで更新しないと、日記というより『年記』ですね。

ちなみに今日は2011年2月11日。

とっくに年も明けました。

アケオメ。

さてさて、去年は〜・・・って思い出すのも面倒なのでやめます。

まぁ、人並みに色々ありました。

子供生まれたり、旅行(道内)に行ったり、何か作ったり。

あ、そうそう、前回の日記で

「来年はもっと結果が出るようにしたいものです」

と書いて終わったのに、何一つ結果が残らない一年でした。

行動してダメなら言い訳もあるのですが、去年は本当に動きませんでした。

だけど、動かなかった分、頭の中は結構動いてました。

仕事だったり、人間関係だったり、子供とか、家族とか、自分の「欲」とかホント色々。



現在、友達と『本』の制作にむけて色々作業をしています。

売る用のちゃんとしたヤツ。

でもコレ、去年の春くらいからやってるのです。

最近、本当に出せるのか心配になってきました(苦笑)

ホント1年なんてあっという間だったなぁ。
(あ、オッサン発言)

早く動かないと、また無駄に頭だけ動かして、ろくなこと考えないので

そろそろ行動モードに切り替えたいと思います。



そもそも「オッサン」って何歳からなのかな?

私も今年で30歳です。
(あ〜オッサンか・・・)

頑張らんといかんね!

何でもいいから頑張らんといかんね!

動くぞ!遊ぶぞ!働くぞ!



音楽のページで紹介したアルバムの中の曲で

「退屈なのは お前が退屈だから」

と連呼してる曲があります。

その通りだな〜と妙に感心しています。

「退屈なんだけど何かない?」

「ヒマなんだけどさぁ」

って、今誰かにそう言われたら

100%の確立で歌い出すので気をつけてください。
(めんどくさいよ〜)

幸いまだ「退屈だなぁ」って思うことがないので

意外と充実しているのかもな〜

なんてことも思います。



さて、もう2月半ばですが、今年の目標言っておきます。

あ…

やっぱり辞めときます。

来年の今頃、またガッカリするのイヤなので(苦笑)

さ〜て!

動くぞ!遊ぶぞ!働くぞ!



ってことで、まずは「Tシャツ製作・販売」始めました。

全て自分の写真から生まれたモノばかりです。

興味ある方もない方も

ここまで読んでくれたなら、ついでのついでに見て行ってください♪




[おわり]






「生きてます」
(2009年総括)


こんにちは。

4ヶ月くらい放置してましたが

生きてます。




今年も色々ありました。

自分用メモとして

覚えていることだけでも書き残しておこうかと…。





今年は1月に

久々に出場した「雪像作り」から始まった。
(in 帯広氷まつり2009)

何位だったか忘れたけど入賞はできた。





それから2,3,4,5月と連続で

友達や後輩がが結婚したもんだから

まんまとご祝儀貧乏に陥る。

CD買うのも我慢する羽目に。





その中でも

4月に何年か振りに

八雲(道南)にある友達の実家に遊びに行った。

夜中に車で出発(片道7時間)



朝、到着



まず「おはようビール」。

(友達の実家は居酒屋)



そのまま散歩して海へ



帰り道にある喫茶店でハンバーグ



帰ってビール



昼寝



起きたら観光



焼き鳥屋さんでビール(美味い!)



スナックでビール(楽しい!)



居酒屋でビール(眠い!)



就寝



帯広に向けて出発



帰りに伊達で寿司(美味い)



(途中、マジで迷って8時間もかかる)

帯広に無事に到着してから

別の友達の「彼女ができたことを祝う会」に参加。

それからやっと帰宅。



そんな良い旅だった。






6月には

帯広駅の地下にできた市民ギャラリーにて写真展(合同展示)。

「良い」と言ってくれた人や

「こうした方が良かった」

とアドバイスしてくれた友達もいて

今回もやって良かった。



だけど

なんとなく自分の中で満足してしまったので

たぶん展示(個展)はもうやらないと思う。





7月は一ヶ月かけて仲間と作品作り。

その作品を

「アジアデジタルアート大賞」という

コンクールに出品したところ

見事入賞!
(先日発表になった)


大賞の賞金1,000,000円には遠く届かなかったけど

良く頑張った俺達!





8月は

(最後の日記となっている)

ライジング・サン・ロック・フェスティバル2009


久々の団体での参加が

輪をかけて楽しかった。

来年も参加したい。

心から参加したい。





9月はひたすら仕事をして過ごす。

休みはちゃんと遊んだけど

大きなイベントは無し。





10月は忙しかった。

狭い狭いと文句言いながら

4年住んだ部屋と別れを告げるべく

部屋探し。

探し始めて早々に物件を決めた。


そして11月に大学時代からの

友達と行く「タイ旅行」のための準備。





そう言えば7月の末に

小学時代の友達から

「今からアメリカ行って来るから帰ってきたら飲もう」

といきなり連絡がきて

三ヵ月後のこの月に

その約束を果たす。

(友達は3ヶ月かけて飛行機のライセンスを取得してきた)





そして11月。

まずは自宅の「引越し」。



だが相方(嫁)が新型インフルエンザでダウン。

実家に隔離させてもらい

1人で引越し準備。

友達の助けもあり無事に完了。



そして待ちに待った「タイ旅行」。

最高だった。

28年生きた中で一番ハシャイだ。

毎日、20杯位ビール飲んだ。
(日によっては以上)


自分の「限界」が思ってたよりも

まだ先にあったことを知る。

この旅のことはいつか「本」にでもします。





そして12月。

上に書いた、コンクールの発表。

賞の内容よりも先に

表彰式のお知らせが来たもんだから

毎日、表彰式の行われる

福岡のことを考える。


だが、賞金が出ないことが発覚し

泣く泣く福岡行きを断念。

少し福岡のことキライになりました。



年末の仕事に終われる日々も

今日でひと段落したので

あとはゆっくり年を迎えたいと思う。

(と言ってコレ書いてる今午前6時…眠い)






まぁ、こんな一年だった。

今こうやって書いてみると

一応、毎月なんだかんだやってたので

今年も一年がとても早かった。



来年はもっと結果が出るようにしたいものです。




そして日記ももう少し書かないとね。

さすがに覚え切れないね。





[おわり]







ライジング・サン・ロック・フェスティバル2009
RSR2009




行ってきました。

今年の夏の一番のイベントです。

いやー、飲みました。

ハシャぎました。


今年は7人と久々に大人数での参加となり、

なぜか女子高生も参加するという異色のチーム編成。

しかも彼女は日本のバンドにやたらと詳しく

ただただ関心させられました。

彼女の今後に期待です(謎)


さて、そんなライジングサンですが

天気にも恵まれ、体調も崩すことなく

最高でした。


事前にネットで騒がれていたネガティブキャンペーンはどこへやら…

最高の祭りとなりました。

ただ、飲食代(ほぼビール)で8000円超えは遣いすぎたか…。





以下は自分が忘れないためにメモ的日記〜




14日(1日目) 



●AM4:00 起床

朝からテンションかなり高め。
だが準備で寝不足。
血圧低め。


●AM5:00 地元組集合

全員ほぼ時間通りに集合。
このチーム…できる。


●AM5:10 忘れ物

「各自イスと寝袋のみ持ってくるように」
と連絡をしていたが
一番最初に到着したユイがイスと寝袋を忘れる。


●AM5:15 調達

途中で合流するユースケ(実家)から余っているイスと寝袋を調達。


●AM5:30 移動

事前に作っていたRSRアーティストCD(3枚組)を聴きながら石狩を目指す。
テンションだだ上がり。


●AM10:15 会場到着

駐車場から会場を目指すが、あまりにも荷物が多いので
金にモノを言わせてタクシーを使う(630円)。


●AM11:00 全員集合

開場時間と同刻頃、
別ルートで先に到着していたトモヒロと合流。
全員集合。
だが、各自の荷物の多さにトモヒロに付いていけず、バラバラになる。
その後二手に分かれる。


●AM12:30 入場

荷物班となった(俺、ユイ、ユースケ)。
予想以上の悪路に何度も限界を感じながら、なんとか入場。
だが、ユイが肩にかけていたはずの荷物が…無い。
無い!


●12:45 確保

どうやら他の人の手助けをしているときに
無くなった様だ…。

その後、無くなった荷物は落とし物コーナーに届けられ無事確保。
心からホッとする。
(ランタンが入っていたため)

そしてようやく全員集合。
一路フォレストテントサイト(最遠)を目指す。


●14:30 テント 

2チームに分かれてテントを建てる。
余った時間でタープを建てて焼肉スペースを作る。
(その後タープは風で倒壊。未使用のままただの荷物と化す。)

開演時間が迫り、慌てて移動。
と、その前に待望のビール。
お酒大好き男性陣だけで乾杯。


●15:15 Ken Yokoyama

MCがはほとんど下ネタだった。
音はやはりノリ良し!カッコ良し!
だが、全会場の人の少なさに寂しさを覚える。


●15:45 SPECIAL OTHERS

今回のメインの一つ。
演奏と会場の雰囲気がピッタリで笑える。
何十回と聴いた曲を生で聴くことができて感動。
やっとここで楽しさ全開。


●17:00 ビール

サンステージのPOLYSICSをバックに2杯目のビール。


●17:40 toe

かなり期待していたが、裏切らない演奏。
早朝からの疲れが少し出て座りながら聴く。
心地良い。
好きな曲がかかった途端、前の方に行ってしまう。
カッコイイ。


●19:20 日の出食堂

入場規制がかり入れない。
漏れてくる音がかなりいい感じ。
悔やむ。


●20:00 吉川晃司

移動中に目にした吉川晃司の音が厚い。
ナメてました。
すいませんでした。


●21:30 焼肉

風に乗ってくるエレファントカシマシとスガシカオを聴きながら
メンバー全員でバーベキュータイム。
ビールが美味い!肉が美味い!


●22:00 焼き鳥

塩コショウを忘れて焼き鳥が食べられない。
ユースケがビールを“エサ”に他のテントから
塩コショウを獲得してくる。

ユースケがヒーローになる。
だが、自分の鳥に塩コショウかけ過ぎて塩辛い。
ヒーローなのに罰ゲーム。


●23:10 LOSALIOS

「日の出食堂」のリベンジ!
と思っていたが、またもや入場規制。
これ以降、
CRYSTAL PALACEでのライブは諦めることにする。


●23:15 Tシャツ

グッズ販売に心惹かれるが我慢する。
今年は徹底して
「物(グッズ)より思い出(ビール)」。


●23:30 10-FEET

新型インフルでドタキャンのマキシマム・ザ・ホルモンの曲をやったので
ちょっと好きになる。
聴きながらビールと、いただいた揚げイモを食す。
美味い。


●00:50 稲川淳二

ビール飲みながら怪談を聴きながらバーベキュー。
苦労して運んだのが報われる。
最高。


●4:00 就寝

そこそこの疲労感とともにすぐ寝る。
男4人テントで川の字。



15日(2日目)



●7:00 起床

朝7時とは思えぬ日差しでテントは蒸し風呂状態。
さすがに寝れん。


●10:30 場所取り 

身支度を整え、レジャーサイトの場所取りへ。

朝飯はカキ氷。
その後、ビールとケバブを食す。
美味い。
天気良すぎ。


●12:30 BEAT CRUSADERS

今日のトップバッターも下ネタオンパレード。
嫌いじゃない。
むしろ好き。


●14:30 Dragon Ash

今回初めてモッシュピットで観る。
「let yourself go let myself go」が懐かしくてニヤリ。


●15:50 YOUR SONG IS GOOD

今回のベストアクト。
ビール飲みながら体揺らして〜、もう最高。
知ってる曲多かったので余計に楽しめた。
笑いと音楽、幸せな空間だった。


●16:30 SION & The Cat Scratch Combo

移動中に引き寄せられた。
シブくてカッコよかった。
両手を挙げて叫んどいた。


●17:50 THE BAWDIES

キラーチューンの「EMOTION POTION」はやっぱスゲぇ。
目の前で観ていたオジサンがノリノリで笑えた。


●18:30 UNICORN

人がいっぱいいた。
かなり盛り上がっていた。
「たぶん二度と見れないんだろうなぁ。」
と勝手に思って観ていた。
途中でビールとか買いに行って「WAO!」見逃す。


●21:00 Soil&Pimp Sessions

この日の目当ての一つ。
花火が打ち上がっている中での開演。
社長がまんまでウケた。
ただ、時間がずれ込んでいたため途中で泣く泣く移動。


●21:30 MO'SOME TONEBENDER

目当てのもう一つ。
ベースの動きが面白い。
途中、ベース置いてライトセーバー振り回してた。
衣装も明らかにおかしい。

でも音はカッコイイ。
危うい音。


●22:30 The Birthday

チバの「アベフトシの分まで俺はやり続けるよ」のMCで泣きそうになる。
これは反則だ。

去年遅れて聴けなかった「カレンダーガール」を生で聴けて良かった。


●00:10 quashimode

ラーメン食べながら座って聴く。
体もあたたまり、少し回復。
このあたりから「終わり」を意識する。


●01:00 te'

ずっと「テー」だと思っていたが「テ」だということに気付く。
CDも持ってるのに…。
音はやはり良い。
サポートで入ってた「mudy of 昨晩」のギタリストが上手い。


●2:00 SHOULD I STAY OR EZO ?〜真夜中に初期パンを〜

テントに戻ると百々(MO'SOME TONEBENDER)の歌声が聞こえて慌てて観に行く。 
それから、BEAT CRUSADERS、SCOOBIE DO、怒髪天、THE BAWDIESなどが
たくさん出てきてお祭り騒ぎ。
なぜか客に向かってダイブ。

有名な曲ばかりやったので楽しめた。
マイケル・ジャクソンはパンクらしい(生き方が)。


●3:30 THE BEACHES

テントで少し休もうかと思ったが
すでに俺以外の三人の男陣が就寝していた。
俺の寝袋が除けられてそこにユイが「くの字」になって寝ていた。
軽い殺意を覚える。

運転まで3時間くらいしかないのでビールも飲めず、
音楽聴きながら、ゆっくりと片付けを始める。


●4:30 the pillows

今年の大トリ。
ほとんど知ってる曲だった。
変に盛り上げることもせず、ただ淡々と
the pillowsらしいライブだった。

同時刻のdetroit7もかなり観たかったが、日の出のため断念。
日の出を見たとき、祭りの終わりを実感した。






来年も行きたい…。

さすがに来年も休みは取り辛いから、運良くシフトで3連休とかぶつからんかなぁ。

あと、俺以外のメンバーが結構初対面だったにも関わらず
仲良くやってくれたので良かった。

みんなのノリの良さに心から感謝!






慢性的な寝不足のツケ、

飲みすぎたアルコール、

そして高速道路で居眠り運転…(死)


昼過ぎに家に帰ってきてからのシャワー&ベッドが最高でした。



「おわり」






ありがとうございました!」

2009.05.14



写真展示終了しました。

忙しい中、足を運んでいただいたみなさん

本当にありがとうございました。

期間中、これといって特に面白かったことは無かったので

すこし物足りない気がしますが

よくやった俺。



写真展示を手伝ってくれたユイ。

写真でいつもお世話になってるヨッちゃん。

そして今回誘ってくれた某カフェオーナーの高坂さん。

ほんとに感謝です。

また何かありましたらお願いします。



さて、次は何をしようかと企んでおりますが

まずは夏に友達とひとつ「カッコイイ作品」を仕上げてやろうと

毎週、深夜のモスバーガーにて会議中。



そして約7ヶ月位活動休止してるバンドも

そろそろ動き出しそうな雰囲気。



それから夏といえば「Rising Sun Rock Festival」。

今年は今のところ7人くらいで参戦計画中。

全員来れたらマジで楽しそうだ。

いっぱい飲んでいっぱい騒ぐぞ!




[おわり]






2009.05.14


「写真展開催中!」

うるさいくらいにHPに告知してますが

約一年半ぶりに写真展示やってます。


今回は展示スペースの都合上、

今までやってきた個展とは少し違い、1つのテーマでの展示となっています。


初めて音楽も映像も無い、写真だけの展示です。

といっても、普通に額に入れて展示することはしなかったので

時間のある方はその目で是非!!

(決して額に入れての展示が悪いと言ってる訳ではなく、ただ金が無かった。)


会場には
19日が当番なのでソコにいます。
(18時まで)

それではよろしくお願いします。


詳しくは → [ http://riot.cside.com/act/st2009.htm ]


[おわり]






2009.05.08


それは少し前の4月26日。

この日の北海道は朝から天候が悪く

4月にしてはありえない降雪量を記録した日だった。



午後6時。

札幌方面へ車で旅をして、その帰り道。

時間が進むにつれ雪の降りは強くなっていった。



日勝峠に差し掛かるところの電光掲示板では

「圧雪アイスバーン 走行注意」

と注意を促されていたが


俺 : 「圧雪って!さすがに無いべ!」


と俺は鼻で笑っていた。



いざ、峠へ入ると笑いは一切無くなった。

「雪」というより「吹雪」だったのだ。



少し道が登りになると、

夏タイヤを履いた車は雪に足を取られ、たちまち操作を失った。



登坂車線では10台近いトラックがタイヤにチェーンを巻くために

ハザードランプを点滅させ停車。



それでも俺はスタッドレスタイヤを履いていたので

なんとか走行することができたが

峠の平均走行速度は20〜30km/hってところだろう。



しばらく走っていると俺の前を走るジムニーと俺の車を

チェーンを巻き終えた大型トラックがものすごい勢いで追い抜いた。



すると前を走っていたジムニーが

完全に操作を失い

走りながらコマの様にクルクル回りだした。



俺 : 「おぃ!おぃ!おぃ!!」



何度か車同士がお見合いをした後、ジムニーは路肩へ落ちていった。



『ゴロンゴロン…ドンッ!!』



ジムニーは前方から一回転し、天井から地面に叩き付けられた。


俺 : 「ま、マジか…」



対向車なし。



追走車もなし。




この状況でジムニーを助けるのは俺しかいない。




俺はゆっくりと車を停車させハザードランプを点滅させた。




無残な姿になったジムニーがひっくり返った状態で潰れている。




落ちた車のところまで行こうと

路肩を滑り降りようとしたが雪で足を取られ

俺も路肩から下に落ちてしまった。


それでも滑り台の様にして落ちていったので怪我もせずに着地。

だが、残念ながらそこには小さな川が流れていたので

俺はべチャべチャになってしまった。



俺は急いでジムニーの助手席を開け


俺 : 「大丈夫か!?」


と声をかけた。すると中から


男 : 「大丈夫です」


と男の声が返ってきた。


一瞬ホッとしたが、返事が返ってきたのは一人だけ。

俺は続けて確認した。


俺 : 「乗ってたのは一人!?」


男 : 「あ、あ、いえ、あ、あれ?」



街灯もこの吹雪では機能せず、車の中を肉眼で確認することは難しかった。



まもなくして運転手は自力で外へ出てきた。

俺と同じくらいかもう少し若い20代半ば位の男だった。


すると


男 : 「とむ!とむー!」


と誰かを呼んだ。


俺 : 「誰か乗ってるの?」


と聞くと


男 : 「あ、いえ、と、とむー!」


とパニックになっている様子でハッキリした答えは得られない。


俺は


俺 : 「落ち着け!他に誰か乗ってるのか!?」


と再び聞くと。


男 : 「とむ、と、とむが、トムソーヤが!」


と答えた。


俺 : 「と、トムソーヤ?」


今度は俺がパニックに。

トムソーヤ?トムソーヤって何だ?外人か?あだ名か?

考えているヒマはない俺は続けた。


俺 : 「トムソーヤって?一緒に乗ってたの?」


男 : 「あ、え、い、犬です!トムソーヤです!」



と、「トムソーヤ」が犬であることがわかった。



人間ではなかったので少しホッとした。

男に目立った怪我は無さそうだ。




俺たちはそれからトムソーヤを探すことになった。



男 : 「トムソーヤー!トムソーヤー!」


俺 : 「トムソーヤー!」

俺は生まれて初めて「トムソーヤ」と叫んだ。




『チョロチョロチョ・・・』

俺は、ふと何かが流れる音に気付いた。




ガソリンだ。





逆さになった車の給油口からガソリンが勢い良く流れ出していた。

ジムニー特有のむき出しの給油口キャップが

衝撃で吹っ飛んでしまったようだ。


俺は慌てて運転手に


俺 : 「エンジンを切れ!燃料が漏れてるぞ!」


と叫んだ。

(なんだコレ?何かのドラマみたいだ。)



30分くらい猛吹雪の中べチャべチャになりながら

トムソーヤ(犬)を探したが、見つからなかった。

途中で通りがかった軽トラに乗ってきたおじちゃんも救助に加わった。



男 : 「下敷きになっているかもしれないので車倒してもらってもいいすか!」



何度か車を右へ、左へ倒してトムソーヤを探した。


だが見つからなかった。




するといきなり男が発狂した。

彼の右手には限りなく黒に近い赤い液体が付いていた。


男 : 「あぁ…あぁぁ…うぁぁぁああああ…!!!」



俺は掛ける言葉を失った。





その後、警察に連絡し救助とレッカーを要請した。


ガックリと肩を落とす男。

きっとそうとう可愛がっていた犬だったんだろう。

俺は、なんとか声を掛けてやろうしたがダメだった。

何も浮かばない。




すると突然、俺たちの元に白い物体が走ってきた。

ブルブルと体を震わせながら男の足に絡みついた。


男は崩れ落ち

叫んだ。



男 : 「トムソーヤ!」




トムソーヤだった。

トムソーヤが冒険から帰ってきた。



きっと車が落ちた瞬間、

何らかの拍子にできた隙間から

トムソーヤは自力で車から脱出していたのだろう。



そしてあれだけの衝撃。

きっとトムソーヤもパニックを起こしたに違いない。



後で気付いたのだが、トムソーヤの血だと思い込んでいた

彼の手に付いたソレは、きっと汚れた車のオイルだったのだろう。



俺はやっと男に声を掛けることができた。


俺 : 「これがトムソーヤか!良かったな!良かったな!」


男 : 「はい!ありがとうございます!ありがとうございます!」 





「不幸中の幸い」という言葉が咄嗟に浮かんだが

言ってもどうにもならんと思って、その言葉を飲み込んだ。

すると途中から加わったおじさんが


おじさん : 「いやぁ〜、不幸中の幸いとはこのことだな!」


と豪快に笑った。


男 : 「はい!ほんとですね!」


と男も笑い、場が和んだ。






言えば良かった…。





それから男の職場の仲間が応援に駆けつけたので

後は任せて俺は再び走り出した。



峠を無事に越えてから食べたラーメンはすごく美味かった。


[おわり]