2003.11.22
「フルスモーク」

夜中、自宅に帰る途中、

国道をまたぐ交差点で

こともあろうに、中央分離帯に駐車している車を発見。

「ありえない。」

運転席・助手席・後部座席・リアガラス全てに遮光フィルムを貼っている車を発見。

通称、「フルスモーク」。

そして車の前方にはステキなカスタム。

「交通標識」。

「うん。事故ってるね。」

「ピカッピカッ」と駐車灯を点滅させながら「フルスモーク」は事故ってた。。

一度は素通りしたものの

そこはできた人間。さすが俺。

引き返して車から降り

「フルスモーク」の中をのぞき込む。

フロントガラスにはクモの巣状の大きなヒビが入っていた。

「全身にステキなタトゥーをいれたお兄さんが出てきたらどうしよう」

とか考えながら恐る恐るフロントガラスをのぞき込む。

「見えない。」

さすが「フルスモーク」!ステキだぜ。

だが諦めるわけにはいかない。

もしかしたら、この中で人が怪我をしてるかもしれない。

俺は覚悟を決め、運転席のドアを開けようとする。

「開かない。」

全部のドアがロックされており、車の中に人がいる様子は無い。

すると俺と同じ「野次馬的人間」が寄ってきて

野次馬的人間 : 「さっき、仲間が迎えに来て逃げていきましたよ」

俺 : 「え?そうなんすか。」

あんなにビビって覗いたのに

救急車呼ぶ心の準備までしたのに

これだから「フルスモーク」は嫌いだぜ。