2004.02.14
「説得SHOW」

深夜番組で「説得SHOW」というのがやっていた。

プレゼンターはデーブスペクター。

この番組は、各界で有名な”口説きのプロ”を使って

無理難題を”説得”だけで解決してしまうという

なんともシンプルかつ、強引な番組だった。

無理難題の内容とは、

「テレビ取材一切拒否の、ラーメン屋の頑固亭主にテレビ取材をする」

とか

「宝石店で480万円のダイヤモンドを240万で買う」

などの無理難題。

俺には、一生関係ない内容だが、面白くて見てしまった。

次の日のこと。

今月車検を迎えた俺の車の、車検の代金請求の電話が来た。

だがあろうことに、最初に約束されていた金額よりも高い。

金額にして15000円。

「なぜ高い?」と俺が聞くと

「言葉の意味の取り違いだ」という。

いろんな難しい専門用語を並べられ、店員の説明が始まった。

店員に全く「非」が無いとは思えないが

どうやら店員の言ってることは正しく、俺が意味を取り違っていたようだ。

俺も納得しかけたその時、

店員がボロを出した。

店員 : 「全部で、○○万3250円なんですが、端数を無くして○○万5000円で。」

俺 : 「は?」

(俺) : 増えてるべや!?意味わからん!

店員 : 「こっちも商売なんで。」

もう少しで俺は請求額を払うところだったが

その一言が俺に火を付けた。

(俺) : 負けられん。

俺の「説得SHOW」の始まりだ!

俺は昨日のテレビでプロが披露した「技」を思い出し、そして

パクッた。

いきなり強気に出た俺に戸惑う店員。

「約束とちがう」

「ちゃんと説明してない方が悪い」

みるみる意気消沈していく店員。

結果。

○○万5000円提示が、○○万円で決まった。

5000円の値引き。

初めての「説得SHOW」にしては上出来だ。

俺は喜びをかみしめた。

が、しかし。

なんか人間汚れていくのを感じた。

ちょっと罪悪感。

たぶんもうやらないね。

でもまたひとつ学んだ。

「説得すればなんとかなる」