2004.03.16
「ドリフ」
「ドリフターズ・8時だよ!全員集合」・「カトちゃんケンちゃんごきげんテレビ」・「ダイジョウブだぁ」
志村ケン師匠が築き上げてきた番組などでよくあるシーン。
「バケツいっぱいの水をかぶる。」
実際にやりました。
骨折をして2週間。
「だいぶ動けるようになった」と俺は過信した。
だが、俺の考えは甘かった。
俺は事故後、なるべくカラダに無理のかかる仕事は避けてきた。
職場の先輩もよくしてくれたので、俺のカラダの負担は最小限に抑えられた。
だが今日。
なんのことない職場の床掃除。水モップがけ。
水と洗剤をいっぱいに入れたバケツを流し台から、引き下ろす瞬間
俺は何も考えずに痛めた鎖骨の方の手で持ってしまった。
気付いたときにはもう遅かった。
「痛っ!」
『スルッ』
スローモーションで手から滑り落ちていく水いっぱいのバケツ。
避けられないことをわかっていながらヘッポコな格好で避けようとする俺。
ゆっくり落ちていくバケツは、まっずぐ垂直に落下していく。
そして、地面と衝突。
水いっぱいのバケツは一度跳ね上がるも、
見事に着地。
バケツは着地。
水は・・・
花火の「ドラゴン」の様に舞い上がり、俺はただそれを見ることしか出来なかった。
ヘッポコな格好のまま。
俺は上を向き、水を見上げ目を閉じた。
「無理だ・・・。」
そして次の瞬間
そのまま浴びた。
洗剤がたっぷり入った水を。
しばらく動けなかった。
動きたくなかった。
1人になりたかった。
笑うこともできなかった。