2004.03.18
「可愛いヤツ」

私は古い「ゴルフ」に乗っています。

黒いボディーのイカしたヤツ。

ずっと乗りたかった車No,1だったので、とても満足しています。

何一つ文句ありません。

何一つ。

え〜そんな愛情タップリで乗っているはずの車が

壊れました。

信号のない交差点で、一時停止。

他車が来ていないことを確認し、進もうとした次の瞬間

車 : 『ドドドドドドド・・・・ブルン。』

車はゆっくりとエンジンを止めた。

俺 : 「え?」

背中に変な汗が流れ、俺はパニックに。

俺 : 「あ、え、マジ!?」

車通りが少なかったのが不幸中の幸い。

だが後ろに付けていた、軽自動車に乗ったおばちゃんが容赦なくクラクションを連打!

おばちゃん : 「プーッ!プーッ!プーッ!」(早く行きなさいよ!このヘッポコ野郎!)

俺は窓を開け、後ろの車に向け手を「パー」にしてゆっくり上げた。紳士的に。

俺 : (黙れババァ。無理だ。)

オバチャンは理解したのか、反対車線から俺を抜いて走り去った。

そして何度目かのトライした末、なんとかエンジンをかけ直し

交差点を脱出。

車通りの少ない道路へ車を走らせた。

というより、ゆっくり”歩かせた”。

そして俺はまず、いつもお世話になってる車屋さんに電話。

俺 : 「すいません。走っててエンジンがいきなり死にました。」

車屋さん : 「あー。今エンジンかかります?走れますか?」

俺 : 「なんとかかかるんですが、エンジンはかなり不安定な感じなんですけど。」

車屋さん : 「あー。車を止めたままでアクセルをフカして下さい。2秒くらい。」

俺 : 「あ、はい。」

俺は、力いっぱいアクセルを踏んだ。

車 : 『ドドドドドド・・ドド・・・ブルン。』

俺 : 「あ、消えました。」

車屋さん : 「もう一度。」

俺は、再度力いっぱいアクセルを踏んだ。ゆっくりと。

車 : 『ドドドドドドウーーーーーーーーーーーーンドドドドドドドド』

なんとか息を吹き返したように見えた。

エンジンも安定しているようだ。

俺 : 「なんとか行けそうです!今から行きます。」

車屋さん : 「くれぐれも気を付けて!」

俺 : 「うっす!」

車屋までは約5km。

心配でたまらなかったが俺は車を走らせた。

心配は的中し

途中、何度もエンジンが止まりそうになったが

その度、アクセルをフカして危機を乗り切った。

そして無事に車屋についた。

原因は、「イグニッションコイル」というものが悪さをしていた模様。

古いこの車種に起こる独特の故障だという。

ここまでの「5km」という距離は今までにないくらい恐い運転だった。

ホントに恐かった。

だが、不思議と「車」に嫌気はささなかった。

それどころか

「よくここまで頑張った!」

と、誉めた。

これが「愛車」ってもんなのか・・・。