2005.09.10
「クラクション」

車に付いているクラクション。

俺は一年に何回かしか鳴らしません。

どんな音だったかも忘れるくらい、クラクションを押しません。

だが、今日、何ヶ月ぶりかに押しました。

交差点を直進しようとしたら、対向車線からオバチャンが俺の車に向かってきたのです。

前方不注意もいいところです。

あれはもう何も見てませんね。

俺は慌ててクラクションを押しました。

『カチャ。』

俺 : 「あぁ!?」

鳴りません。

幸いオバチャンは目を開けたのか、自分のハンドルを切って接触は避けました。

危うく事故るところでした。

で、こうなると次の問題は、俺の鳴らないクラクションです。

その後、何度も押したが一向に鳴る気配なし。

次の交差点で、信号待ちをしているとき

クラクションを連打しました。

何度も何度も押しました。

すると、いきなり

『パーーーーーー!』

鳴きました。

いきなりクラクションが鳴ったので

鳴らした俺、そして横断歩道を歩いていたおじいちゃんもビックリでした。

おじちゃんはおびえた様子で俺の方を見ようとはしません。

俺 : 「あ、違うんだ・・・、あ、あ、ごめんなさい。」

俺は聞こえない声で謝った。

おじいちゃんの寿命奪ってしまったかしら・・・。




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